アジアは欧米よりも摂取量が高め

アジアは欧米よりも、乳がんなどの発生がすくないことで知られています。多くの医療・栄養学の専門家がその理由を研究してきました。
そこで、大豆製品はアジアは欧米にくらべはるかに多く摂取されていることに注目し、その関連性を解明するため、大豆の研究がすすんできました。

その結果、近年大豆特有の成分、大豆イソフラボンの健康・美容効果がわかってきました。
イソフラボンには活性酸素を排除し、身体を酸化から守る効果があることがわかってきたのです。

大豆に含まれるポリフェノールの一種である、イソフラボンは、女性ホルモンに似た構造をしております。
血液中のコレステロール値をさげ、血液をさらさらにする効果があることがわかってきました。
欧米の食生活で多く摂取される、動物性脂肪を過剰に摂取すると、悪玉コレステロールが増えます。
増えすぎたコレステロールは血管の壁に付着し、動脈硬化を発生させることがわかっています。
大豆イソフラボンは、コレステロール値をさげるため、動脈硬化を予防するといわれています。

また乳製品の過度の取りすぎは、乳がんの発生を増加させるといわれています。
カルシウムは、日本人に最も不足しがちがな栄養素といわれています。
欧米にくらべ、日本ではとくにカルシウムの多くを大豆製品によってまかなっているといわれています。
そういった背景が乳がんの発生率の違いに関与しているといった指摘もあります。

他にも、大豆には色々な栄養素が含まれていることがわかっています。

大豆は良質な植物性蛋白源であり、発酵させることによって、腸内の細菌バランスを整える効果もあります。


平成14年国民栄養調査において、大豆食品の摂取量を調べました。
結果、日本人の平均大豆イソフラボンの摂取量は、一日18mgでした。
また過去の調査結果から一日あたりの摂取量は30年間、変わっていないことがわかっています。

成人3万人以上を対象に調査を行った結果、大豆加工食品には、乳製品についで、カルシウムの摂取源となっています。
昔から今も、ずっとながく、大豆製品は日本人の食卓にあがりつづけているということになります。