成人女性は1日70㎎を目安に

大豆イソフラボンというポリフェノールの一種が健康効果があるということで注目を集めています。
女性の身体の調子を整える女性ホルモンには、黄体ホルモンとよばれる、プロゲステロンと、卵胞ホルモンとよばれるエストロゲンの2種類があります。
イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに非常に良く似た構造をしており、美容効果も高いといわれています。
イソフラボンのサプリメントなども、多く発売されています。

活性酸素を除去し、抗酸化作用があることから、がんの発生を抑制効果、また数々の更年期障害の症状緩和に、効果があるとされています。
イソフラボンはエストロゲンの代わりに、女性の肌の新陳代謝をよくし、コラーゲンを増やして弾力のある肌をつくる働きがあります。
分子構造を小さくしたイソフラボンを使った化粧品も注目されています。
しかし、良い面ばかりがクローズアップされるイソフラボンですが、その性質ゆえに、過剰摂取による危険性もあるといわれています。

食品安全委員会がまとめた「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価の基本的な考え方」では、1日の上限を、成人女性は70mg程度と決めています。
ヨーロッパ、フランス、イタリアなどでも、一日80mgを超えない程度と上限を決めています。
大豆イソフラボンのみを過剰摂取すると、女性のもつ本来のホルモンバランスが崩れ、むしろ不調を招く可能性があることです。
月経の周期の乱れや、子宮内膜症や、子宮筋腫などを誘発する可能性が指摘されています。
とはいえ、日本人にとっては、大豆および大豆の加工食品は昔から食べられてきた、いわば国民食ともいえるものです。

豆腐、豆乳、湯葉、納豆、味噌、醤油、油揚げ、厚揚げなど、なくてはならない良質な蛋白源です。
大豆には、アルコールの代謝を促進する大豆ペプチドや不飽和脂肪酸などもふくまれており、通常の食生活で摂取する分には、むしろ健康によいとされる意見が大半です。
栄養とはそもそも、なにかひとつを突出して摂りすぎることは、健康を害するといわれています。
バランスよく、色々な食物をとることが大切です。